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真実性錯覚効果:反復バイアス|私たちは洗脳されている!?無意識に刷り込まれている間違った真実とは

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真実性錯覚効果(反復バイアス)とは、人間が同じ情報を繰り返し見聞きすることで、情報の信憑性が曖昧であったとしても「真実である・正しい情報だ」と思い込んでしまう心理傾向です。

本記事では、そんな真実性錯覚効果(反復バイアス)の意味や原因・具体例について解説していきます。

Contents

真実性錯覚効果:反復バイアスとは

真実性錯覚効果(反復バイアス)とは、人間が同じ情報を繰り返し得ることで、得た情報の信憑性の有無に関わらず「真実である・正しい情報だ」と錯覚してしまうことや、新しい情報より既に知っている情報のほうが「正しいはずだ」と思い込んでしまう認知バイアスの一種です。

要約
  • 繰り返し得る情報を正しいと錯覚する
  • 既に知っている情報を正しいと思い込む

例:テレビニュース・CM等に対して「反復して聞くよく聞く情報既に知っている」から正しいと思い込むこと、または元から知っている情報こそが「正しい」と思い込み、別意見を受け入れられなくなることに該当する。

 

真実性錯覚効果の「別名」一覧

  • 真実性効果
  • 反復バイアス
  • 真実性の錯覚
  • 真理の錯誤効果

真実性錯覚効果は、上記のように別の名目で呼ばれることもありますが、どれも同じ「真実性錯覚効果」を表しているため、意味も同様のものとなります。

 

真実性錯覚効果における「実験・研究」は?

実験は2段階で構成された。はじめの観察段階において,参加者は,ランダムに選ばれた3ケタの数値を提示された後,文または絵画刺激10種類を一画面に1種ずつ,100または200ms間提示された。各参加者はこれを3〜5回繰り返した。参加者の課題は数値を声にだして繰り返しながら(数唱妨害課題),画面を観察することであった。文刺激は,対象Aと対象Bの特定の事象に関する大小関係を表現した内容(例えば,「イヌはネコよりも左利きの割合が多い」)であり,絵画刺激は対象Aと対象Bの大小関係のみを絵画的に表した画像(例えば,イヌの画像とネコの画像の中間に,イヌがネコよりも大きいことを表す不等号を配置した画像)であった。続く真実性評定段階において参加者は,先行提示した文または絵画と適合的な文(例えば,「イヌはネコよりも左利きの割合が多い」),不適合的な文(例えば,「イヌはネコよりも左利きの割合が少ない」),あるいは,評定段階で初めて提示される新奇文(例えば,「カブトムシはクワガタよりも推定推測数が多い」)について,真実だと感じる程度を評定するよう求められた。実験の結果,文刺激条件においては,適合文と不適合文の真実性評定に差は認められない一方で,絵画刺激条件においては,適合文の真実性評定が不適合文のそれを有意に上回ることが確認された。

引用元:KAKEN(科学研究費助成事業データベース)

要約

実験は2段階で構成され、下記の内容で行われた。

  1. ランダムに選んだ3桁の数値を見せる
  2. 文字と画像(10種類)を1つの画面に1種類ずつ0.1〜0.2秒間みせる
  3. 被験者にはランダムの3桁の数値を声に出してもらいながら「2」を行った
  4. また見せる文字と画像は、それぞれ様々なパターンで説明したものを提示した
  5. 最後に、それぞれ文字と画像の真実性に対して「どのように感じたのか?」を伺った
  6. 以下の結論に至った。

結果、文字(難しい情報)は「どの内容に対しても真実性における差は少ない」という一方で、画像(一目でわかる簡単な情報)においては『文字に比べて「真実性が高い」と評価されることが多い』ということがわかった。

 

 

 

真実性錯覚効果の「原因」と「メカニズム」

  1. システム思考
  2. 処理の流暢性
  3. 反応競合の減少説

 

1. システム思考

システム思考(二重過程理論)とは、人間が持つ2つの思考パターンです。それぞれ「システム1・システム2」と呼ばれています。システム1は速い思考にあたり「直感や無意識的に変換される思考・感覚」を意味します。システム2は遅い思考にあたり「考察することや、意識的に物事を論理立てて思考すること」を意味します。また、これら2つを説明する理論のことを「システム思考:二重過程理論」とよびます。

人間の脳は、エネルギーを節約するため「考えることを嫌う傾向=つまり面倒くさがり」という特徴をもっているがゆえに、多くの思考はシステム1(直感や感覚)に頼っています。

そのため、以前から得ていた情報や聞いたことがある内容に対して「これは真実だ」と安易な思い込みを持ちやすくなり、また新たなものに対しては「面倒くさがる=真実ではない」と無意識に変換しやすくなります。

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2. 処理の流暢性

処理の流暢性とは、人間が「処理しやすい情報であればポジティブ(肯定的)になりやすく、処理しにくい情報であればネガティブ(批判的)になりやすいこと」を意味します。

具体例

仕事の企画提案などでは、資料を全て文章にしてまとめるより、表や図解をつかってくれたほうが受け入れられやすい反面、情報が正しくとも分かりにくいものは企画案として通ることすら難しくなることに該当する。

人間が物事を見るさいは「分かりやすいことであるか否か?」という部分を、無意識に重視しているとされています。

またこの時、分かりやすい内容(理解しやすい文章や構成・絵・図など)であればあるほど、多くの人に好まれやすいコンテンツになるというわけです。

例えば、本は読むより聞くほうが好ましく、また、それよりはYouTubeでイラストや図解を入れたものが好まれており、さらには簡潔に要約されたものが上手いほど人気度=チャンネル登録者数も上がりやすい傾向にあります。

このように、人は分りやすいものであるほど受け入れやすく、肯定的になる生き物であるため「もともと知っている=楽で好ましい・反復される=重要な部分が分かりやすい」といったメカニズムが生じて「真実性錯覚効果」がはたらくわけです。

  

3. 反応競合の減少説

反応競合の減少説とは、新しい刺激に対してはエネルギーを節約するため「注意を払わず見る行為(自動的処理)」というものを行い、そのご刺激の接触頻度が上がるに伴って情報処理へのエネルギーが必要なくなることにより、刺激に対して肯定的になる現象です。

要約
  • 新しい情報は分析に労力がかかるため注意を払わない
  • しかし接触頻度が高くなると記憶に残り、慣れてくる
  • その結果、好感度が高くなったり肯定的になりやすい
  • また、このような心理を「単純接触効果」と言う

人間という生き物は「もともと知っていた・聞いたことがある・記憶にないが馴染みがある」ものに対して、親近感や好印象を持ちやすい傾向にあります。

そのため、情報を反復的に得る機会があったものに対して「肯定的になりやすい=真実だ」と感じやすいと考えられているわけです。

のり
要するに「人は馴染みのある物事を好みやすい傾向」にあるんですね。

また「真実性錯覚効果」は、これら3つのいずれか、もしくは3つずつ、2つずつなどのあらゆるパターンで構成されたのち、起こりうる現象というわけなんですね。

 

 

 

真実性錯覚効果に関連する心理とは?

  1. 単純接触効果
  2. プライミング効果

 

1. 単純接触効果

単純接触効果(ザイアンス効果)とは、もともと興味がなかった対象のものでも、繰り返して接触することで「その対象への好感度が上がる」という心理現象

例:最初は興味がなかったCMでも、後々は口ずさんでいるほどは好感度が上がっていたり、電車や通勤路でいつも見かける人に対して、最初は興味がなくてもしばらくすると「なんとなく気になってくる」というものに該当する。

単純接触効果は、興味がなかったものでも繰り返し見ることで好感度=興味が上がるという心理現象です。

いっぽう、真実性錯覚効果(反復バイアス)は、繰り返し得る情報に対して「真実である」という思い込みがます現象であるため「単純接触効果=好感度が上がる」と「真実性錯覚効果=信用度が上がる」という違いはありますが、それぞれ似たような現象に陥っており、関連する心理現象の1つとなります。

 

2. プライミング効果

プライミング効果とは、先に得ていた情報がその後の行動や選択に影響する心理現象

例:「ひざ」と10回いってもらい「ひじ」を指さして、「ここは?」と問われると「ひざ」といってしまうことなどに該当する。

プライミング効果は、事前に見聞きしていたものが、その後の行動に影響している心理現象です。

例えば、寒い時期になり「今日の晩御飯は鍋にしようかな」と思ったとしましょう。このときに、無意識にそう思ったのは「忘れていたけど、CMや広告、世間話などで見聞きしていた」ということが多くあります。

このように、得ていた情報から行動を移す心理であるため「馴染みのあるもの=真実だ」と感じる真実性錯覚効果(反復バイアス)との間連性が深いとされています。

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日常に潜む「真実性錯覚効果」の具体例とは?

  1. 広告
  2. 選挙や政治スローガン
  3. 企業の朝礼(経営理念)

 

1. 広告

テレビCMや街中で見かける広告では、商品のメッセージと称して同じ言葉・内容のものを繰り返し多くの人へ届けていますよね。

企業としては、こうした広告を打ち続ける理由の1つとして「真実性錯覚効果を利用するため」という意図があります。

商品を多く売るためには「その商品を信頼してもらう必要」があります。そのため、何度も何度もその商品について伝えることにより信頼度が高まっていき「お客さんは、〇〇商品を買うならこれ」というように、比較や調査をせずとも疑いや疑問を持たずにスムーズな購入へいたりやすくなります。

このように、真実性錯覚効果を利用することで商品の売り上げが向上するため、広告などでよく使われている手法となったわけです。

 

2. 選挙や政治スローガン

街中では「選挙カー」で成し遂げたいことを発信したり、テレビでは政治家がスローガンを掲げている場面は、よく目にすることがあるでしょう。

このようなことを行う理由の1つとして「自身の発言を信頼してもらうため=真実性錯覚効果」を利用する意図が含まれていると考えられます。

選挙での当選や政治家として国民から得られる支持というのは、各々の活動にもっとも重要となってきます。

そのため政治家の多くは、何度も同じ言葉や内容を発信し続けることにより「真実性錯覚効果が働く=多くの支持を得ることができる」ので、単調な話し方や言葉が増えるようになるわけです。

 

3. 会社の朝礼(経営理念)

会社の朝礼などでは、経営理念やスローガンなどを全員で読み上げるところもありますよね。

企業が、このようなことを行う理由の1つとして「会社の業績維持・向上ができるため」というものが含まれているでしょう。

企業を作り上げた方は、きっと経営理念のもと常に行動を起こし励んできたと考えられます。そのため、社員ひとり1人に毎朝読み上げてもらうことで「この理念は正しい」と思い・感じてもらいたいのです。

このように、何度も「経営理念=考え方」に接触してもらうことにより、企業の業績維持・向上をはかることができるため「毎朝朝礼を促している」と考えられます。

 

 

 

真実性錯覚効果の「デメリット・悪影響」とは?

  1. 間違った選択・判断をする
  2. 良くない「思考・偏見」が生まれやすい
  3. 信念や信仰心が間違った方向へいくことがある

 

1. 間違った「選択・判断」をする

例えば、同じような情報を繰り返し流すニュースや、同じ言葉を連続して発言する政治家の話などでは、繰り返されることで「これはそうかも・確かにあり得るかも」といったような思考に至りやすくなります。

こうした「そうかも・真実っぽく感じる」というものこそが真実性錯覚効果です。また、このような現象は「根拠・確実性・信憑性のひくい内容・情報」であったとしても感じてしまいます。

そのため、最終的に間違った情報を「真実だ」と思い込んでしまい、選択・判断をあやまってしまうわけです。

 

2. 良くない「思考・偏見」が生まれやすい

上記1のように、間違っているものに対して「真実だ」と思い込んでしまうことや、間違っている情報量が増え、それら全てを真実だと思い込んでしまうと、良くない思考・偏見が生まれてしまいます。

その結果、コミュニケーションなどでは「間違った考えや思考をもとに行動する」という状態に陥ってしまうため、人とうまく接することやコミュニティに属することが難しくなるでしょう。

 

3. 信念や信仰心が間違った方向へいくことがある

例えば、一部の宗教などでは「考え方・根拠のない正しさ・決まりごと」などを読み上げたり暗記するということがあるかと思います。

※宗教は入ったことがないので憶測です。また悪いことを言うつもりや否定する意図・意味はありません。あくまで、デメリット・悪影響がある可能性を解説したものとなります。

このような例(宗教)で教わったものが「善悪」として間違えていたり、コミュニケーション・日本社会・組織での活動・モラルなどといった、生きる上で必要不可欠な要素にたいして悪影響を及ぼすものであった場合、生まれてしまった「信念・信仰心」が間違った方向へいってしまい、様々な物事において困難となってしまうことが考えられます。

 

 

 

まとめ

真実性錯覚効果(反復バイアス)とは、人間が同じ情報を繰り返し見聞きすることで、情報の信憑性が曖昧であったとしても「これは真実だ」と思い込んでしまう心理傾向です。

そのため「本当に正しい情報であるか否か?」というように、どんな物事に対してもゼロベースで考えることが大切になるでしょう。

 

のり

それでは、最後まで読んでいただきありがとうございます。

本記事が、読者さんのお役に立てると幸いです。

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