ダブルバインドとは、言ったことに対して真逆の行動を取ることで、相手を混乱させてしまうコミュニケーション(心理効果)です。
本記事では、そんな相手に悪影響を与えてしまう心理の、意味や具体例、対処法について解説していきます。
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ダブルバインド(二重約束)とは

ダブルバインドとは、1つの言語メッセージ(命令)に対して、もう1つの矛盾する非言語メッセージ(命令)を相手に与えることで、精神的にストレスのかかる状態を作るコミュニケーションを指します。
例:上司とのやり取りなどで、言葉では「〇〇して」とお願いした一方で、その通りにすると「違うよ!」と怒られてしまうこと。言語では「〇〇して」とお願いしておきながら、非言語的な意味合いでは「本当はこうしろ、言葉の意図を読みとって行動しろ」と、別の矛盾する意味が含まれるコミュニケーションなどに該当します。
ダブルバインドとは、日本語で「二重約束」という意味をもつコミュニケーション心理の1つで、始まりは、イギリス出身のアメリカ精神科医であるグレゴリー・ペイトンソン氏が1956年に提唱した「ダブルバインド理論」が起源だといわれてます。
このように、発言のウラに矛盾する意味の非言語メッセージを提示し、相手にストレスを与える心理を「ダブルバインド」といいます。
ダブルバインド理論における定義
ダブルバインドの定義(条件)として、下記6つに当てはまるものが「ダブルバインド」と呼べるもの、または可能性が高いものとして考えられています。
- 2人以上の関係者の存在がある
- 1つ目のメッセージを、2つ目の否定するメッセージを伝える
- メッセージを伝えられる側は、どちらに従ってもストレス(罰)に感じる
- メッセージを伝えられた側が、メッセージの矛盾から逃れられなくなる
- メッセージを伝えられた側が、ダブルバインドだと認識する
- メッセージを伝えられた側が、ダブルバインドによりストレスを感じる
ダブルバインドの由来
ダブルバインドは、英語に変換すると「Double Bind(ダブル・バインド)」となり、意味は下記の通りです。
- Double(ダブル)=2つ・二重
- Bind(バインド)=合わせる・束ねる
上記の英単語から察しがつくように「2つの意味を合わせる」という言葉を用いて、ダブルバインドと名がつけられました。
「ダブルバインド」と「統合失調症」

ダブルバインドは、よく「統合失調症」とセットで語られます。そのため、ここでは「統合失調症の概要」と「ダブルバインドとセットで語られる理由」について見ていきましょう。
統合失調症とは
統合失調症とは、脳の機能が正常では無くなり、考えや気持ちにまとまりが無くなってしまう精神疾患の1つで、症状は「妄想・幻覚・思考障害・意欲、感情の低下・記憶力の低下・集中力、判断力の低下・察っする能力の低下」などとされています。
また、統合失調症は生まれもつものではなく「環境によって経験した外的要因(ストレスなど)」が原因となって発症すると考えられています。※現在のところ、詳しい原因はわかっていません。
ダブルバインドとセットで語られる理由
「統合失調症」が「ダブルバインド」とセットで語られる理由は、ダブルバインドの影響により「統合失調症」が発症するのではないだろうか?と考えられているからです。※仮説の引用元:Wikipedia(ダブルバインド・セオリー)
そもそも、統合失調症の原因の1つとして考えられているのは「長期間受けるストレス」です。そのため、ダブルバインドのようなコミュニケーションを受け続けることで、ストレス状態が慢性的に続いてしまい「脳に異常をきたして都合失調症が発症する可能性が高い」と考えられるわけです。
例えば、親子関係のような長期にわたるコミュニケーションにて「ダブルバインドを受け続ける子供」の場合、日々の会話や頼まれごとにダブルバインドが含まれる事で、慢性的なストレス状態が続いてしまいます。その結果「脳への異常をきたす可能性」に伴って、統合失調症の発症も高まると考えられています。
このように、ダブルバインドが他者へストレスを与える一方で、悪影響を及ぼす上に「親子関係などの長期にわたるコミュニケーションに含まれることで、統合失調症の原因になっているのではないか?」と考えられているため、セットで語られることが多いわけです。
ダブルバインドによる悪影響とは?
ダブルバインドが悪影響であるということは確実性の高い情報ですが、現在、ダブルバインドによって「人にどのような悪影響を与えるのか?」ということは詳しく証明されていません。
しかし、少なくとも「ダブルバインド状態(パターン)を継続して受けた人が、統合失調症に似た症状を発症した」という事実が報告されています。※仮説の引用元:Wikipedia(ダブルバインド・セオリー)
そのため「ダブルバインドをコミュニケーション間で使用するのは良くない行為だ」と考えられているのが一般的です。
また「統合失調症の原因だと考えられるから」という理由だけではなく、ダブルバインドによる影響はあくまでストレス(悪影響)であるため、本記事でも、コミュニケーション間で使用することは推奨しません。
ダブルバインドを使用し、悪影響を及ぼす人(タイプ・特徴)に、以下の「B群」が多いと考えられます。「B群」のそれぞれの特徴を理解することで、ダブルバインドによる悪影響を避ける手がかりになるでしょう。

日常的な「ダブルバインド」の具体例

- 親子間での具体例
- 職場間での具体例
- 恋愛間での具体例
ダブルバインドは、日常の様々な状況や環境で行われているコミュニケーション心理です。ここでは、あらゆる関係を想定した良くある具体例を紹介します。
1. 親子間での具体例
子供が何かやらかしてしまったとき、親が「怒らないから、言ってごらん」といったので、本当のことを打ち明けたら「なんでそんなことしたの!」と、怒られてしまうこと。
これは「怒らないから、話して」という言語メッセージに対して「なんで!(怒り)」というように非言語的メッセージ(意味合い)が含まれているため、子供(受けた側)は混乱してしまうコミュニケーション(=ダブルバインド)です。
2. 職場間での具体例
会社や職場で、上司から「分からないことがあれば、なんでも聞いてね」と言われていたので「ここが分からないので、教えてくれませんか?」と質問したところ、上司からは「そのくらい自分で考えろ、なんでも質問するな」と言われること。
これは「分からないことは質問してね」という言語メッセージに対して「自分で考えて。質問してこないで」という非言語的メッセージ(意味合い)が含まれているため、部下(受けた側)は混乱してしまうコミュニケーション(=ダブルバインド)です。
3. 恋愛間での具体例
下記で紹介するのは、ビジネスの商談や営業によく応用されているテクニックで「エリクソニアン・ダブルバインド」という心理効果に該当します。
気になる相手をデートに誘うとき、「〇〇行くなら、〇日か〇日のどっちがいい?」と聞くことで、相手は「無意識にどちらかを選ばなければいけない」と思ってしまい、気づかないうちにストレスがかかってしまう状態です。
また、これを受けた側の心理状態は、とっさに聞かれることで「数ある選択肢が、まるでない!」というように解釈(感じ・捉えて)しまうため、無意識にストレスを感じてしまいます。
ですから、人によっては不快なコミュニケーションであるとも言えるでしょう。
ダブルバインドの対処法

- 落ち着く
- 相談する
- 認知を広める
ダブルバインドに陥りそうになったときは、この3つを意識しましょう。
1. 落ち着く
人が判断を誤ってしまう場合、冷静でないことがほとんどです。
そのため、一旦落ち着き、冷静になることで「これはダブルバインドだ」と見つけることや認識することができ、対処法を考えやすい心理状態をつくれます。
ですので、まずは落ち着くことを意識し、つねに冷静な心理状態を作ることから心がけてみましょう。
2. 相談する
「ダブルバインドだ」と感じたら、そんなことをする人に対して、その場で答えを出す必要はありません。
もちろん「緊急時で仕方ない状況」という場合や「それが簡単じゃないから悩んでいるんだよ」という気持ちもわかります。
そのため、まずはこれまでされてきた「ダブルバインド」に対して、信頼できる相手に相談し意見をもらうことやってみましょう。
そうすることで、いざダブルバインドをされた時に「良い判断・選択」がしやすくなっていきます。また、これを繰り返していくことで、自分に合った解決策や対処法が見えてくるようになります。

3. 認知を広める
そもそも論ですが、「ダブルバインド」という心理を多くの人が理解することで、ダブルバインを使う人が少なくなり、辞めようといった環境を構築することができます。
そのため、コミュニティ内で「ダブルバインド」の認知を広める活動も、対処法としてオススメです。
まとめ
ダブルバインドとは、2つの異なる意味をもつメッセージを与え、相手にストレスがかかるコミュニケーション心理です。
この心理効果を利用することで、相手に「統合失調症を引き起こしてしまう原因」となる可能性があります。
そのため、日頃のコミュニケーションにおいて「できるだけ使わないこと」「使われた際は、できる対処を準備しておくこと」を心がけましょう。



それでは、最後まで読んでいただきありがとうございました。
本記事が、読者さんのお役に立てると幸いです。