心理学といっても、「世間一般での認識」と「本来の意味」とでは、少しズレがあるのをご存知だろうか?
例えば多くの場合「心が読める・人を操る」といったことをイメージしたり「非科学的なスピリチュアルなもの」と思ったり「そういった書籍や記事を見かけるよ」という方もいるでしょう。
しかし、実際の心理学における本来の意味や目的というものは、そのようなものではありません。
本記事では、そういった認識の違いから、意味や目的などについてわかりやすく解説していきます。
心理学とは
心理学とは、人間の心の動きや、それに伴った言動を科学的に研究・探究する学問です。
具体例:例えば『特定の条件下をつくり、その中で人は「どのような気持ち・感情・思考回路になり、言動に至るか?」といったことを繰り返し、多くの統計結果から証明していく』などの実験によってデータをたくさん取り、心の動きや言動を研究・探究をおこないます。
科学とは
一定の目的・方法のもとに種々の事象を研究する認識活動。また、その成果としての体系的知識。
引用:Wikipedia(ウィキペディア)
ウィキペディアでは上記のようにありますが、少し難しいので「科学とはどのようなものか?」について以下2つの特徴を見ていきましょう。
- 因果関係が存在する
- 誰でも同じ答え・事象になる
1:因果関係とは「このような原因があって、このような結果が生じる」ということが存在することを言います。原因から結果までのメカニズムをできるだけ多く探究し、因果に確実性のある事象(結果)を説明するものが科学とされています。
2:誰でも同じ答え・事象になるとは「上記1の因果関係による事象は、誰が実験しても同じ答え・事象が生じる」ということを意味します。多くの人が知覚した上で、同じ認識を示しすものを確実性の高いものと断定できるため、実験の一連が誰でも同じように見えて感じることのみを科学とされています。
このように、科学とは「人間が確実性を高め、根拠のあるものを集めるためにある学問」というわけです。しかし、科学を通して研究された「どんな情報」であっても、結局は人間が知覚し感じることで認識できたものでしかありません。そのため「それが実際に存在するのか?」「人間に起こっているまだ知らない現象なのか?」「幻覚や幻聴なのか?」などのようにあらゆる可能性が存在しています。とはいえ、現代において最も確実性の高いものでもあるのが科学であることも事実です。ゆえに、この「科学」と「認識」の両者をバランスよく考えながら、世に100%は無いという前提で物事を見る方が無難かもしれませんね。
結論:科学は現代の人類にとって最も確実性と根拠のある情報である一方で、すべては多くの人間による認識で答えが一致したものであるため「知らない何か」が存在する可能性を秘めている。
このように心理学は、心の動きを科学的に証明したり、心の問題(コミュニケーションでの悩みから精神疾患までなど)を解決するための手段として、証明された理論を応用したりするもの(目的で使われるもの)です。
そのため、私たちの無意識な思考や言動は心理学でわかることが多くあり、対人関係やビジネスの問題解決などに役立ちます。また、そのような心理学を用いた職業は「カウンセラー」や「研究者」などが主です。
上記の説明からわかるように、心理学は、人の心を「操る・読む」といった目的や意味をもつ学問ではありません。あくまで、物事における問題解決を目的にした「研究や使われ方(探求・精神治療)」をするものであるため、心理学への認識、学び方、使用法は、十分に気をつけることが大切です。
※適切に学ぶ方の迷惑になったり、心理学に対して誤解を招く要因になります。
心理学の種類一覧
心理学には、さまざまな種類・ジャンルが存在します。全てを説明すると長くなるので、ここでは種類だけを簡単に紹介します。
基礎心理学
応用心理学
心理学を学びたい人にオススメの書籍
本記事では、心理学を正しく学びたい「初心者・入門者」にオススメの書籍を3つご紹介します。
1. 心理学入門 こころを科学する10のアプローチ
ほど良い専門性があり、学問として学べる書籍なため、初心者・入門者にオススメの一冊。心理学の書籍の中でも、初めて読む方に理解しやすいことから、最もオススメしたいのは入門者の方。
2. 心理学 新版(New Liberal Arts Selesction)
大学の教科書などにも推奨される書籍であるため、網羅性が高く、本格的に学べる一冊。初心者が手に取る本としては少々難しいものですが、この一冊を完読すれば、大学の4年間がわかります。
3. 心理学 第5版
前提知識を必要とするため、上記「心理学 心版」の次に読むものや、ある程度「心理学への理解がある」という人が読むと良いでしょう。専門性が増し、理解を深めたい方などに向いた書籍です。
まとめ
本記事を読んでいただいた人の中には、心理学というものへの認識がガラッと変わった方もいるでしょう。これを参考に、心理学を正しく学び、自分や誰かのために活用できる方が増えると幸いです。
それでは、最後まで読んでいただきありがとうございました。
本記事が、読者さんのお役に立てると幸いです。