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認知的不協和理論|人は矛盾を起こすのに正当化するってホント!?意味や具体例、オススメの書籍をご紹介。

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のり
どうも、のりです。

 

今回は認知的不協和理論を解説します。

 

認知的不協和理論とは、人間が口では「〇〇したい」と言っておきながら行動が伴わずにいるため、この一連について正当化しようとする心理傾向

本記事では、このような心理の意味や原因、具体例について解説していきます。

 

Contents

認知的不協和理論とは

認知的不協和理論とは、「社会心理学」における用語の1つで、米国(アメリカ)の社会心理学者であるレオン・フェスティンガー(Leon Festinger)氏によって提唱された理論です。

意味は、人間の認知において矛盾が生じたとき、不協和を解消して協和した状態を作ろうと働く心理現象

自身の「心」に対して「事実」が矛盾していた場合、それを正当化しようと行動することなどに該当する。例えば「本来したいこと(心)」に対して「真逆のデータ(事実)」があったとする。このとき、「やりたいこと(心)」と「間違っているデータ(事実)」という矛盾が発生します。すると人間は、どちらか一方を変更することで、矛盾をなくそうとします。

このように、認知に矛盾が生じたとき、それを解消しようとすることを認知的不協和理論といいます。

 

童話:キツネとすっぱいブドウ理論

あるところに、一匹のキツネがいました。そのキツネは、木に実っているブドウを取ろうとして、ジャンプし続けていましたが、一方に取れる気配がありません。すると、とうとう諦めてしまったキツネは、こう捨て台詞を吐いてどこかへ行ってしまいました。「どうせあのブドウは、酸っぱくてまずいに決まってる!」

このとき、キツネの食べたいという気持ちに対して、取れないという矛盾(認知的不協和)が生じているため、この矛盾を解消しようとしたキツネは「どうせ酸っぱくてまずい」と言い放って、取らない選択を正当化したのです。

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認知的不協和理論の具体例

  1. 恋人と別れられない
  2. タバコがやめられない
  3. 必要なダイエットをしない

 

1. 恋人と別れられない

恋人から、DVや何らかの悪い影響を受けていても「別れられない」という人はいますよね。みんな決まって、自分ならさっさと別れるのに「何でだろう?」と思うかもしれません。

じつは、これも認知的不協和理論が働いていたことが、理由の1つなんです。恋人と別れられない人には、「好き=気持ち」と「別れる方が適作」という2つの矛盾が生じているわけですが、本人は無意識に好きを守るため、別れない理由を作り出し、その行動を正当化しようとします。

そうすることで、別れない行動に「他者も自分も納得できるよう仕向ける」ことや、行動を維持し矛盾も解消することができるからなんです。また、これが別れられない人の「心理の1つ」というわけですね。

 

2. タバコをやめられない

タバコは体に悪くても、やめられない人は多いですよね。言うまでもなく、これにも認知的不協和理論が働きます。

タバコをやめられない人には、「吸いたい=気持ち」がある反面「体に悪い=事実」という矛盾が生じているわけですが、自身の気持ちのままに行動するために、「吸わないストレスの方が体に悪い」などと正当化し、矛盾を解消しようとします。

このように、タバコをやめられない人には認知的不協和が大きく影響しています。

 

3. 必要なダイエットをしない

自分には「ダイエットが必要」という自覚があっても、ダイエットをせず、むしろ食べることの方が多い、という人もいたりしますよね。これにも、認知的不協和理論は働いています。

ダイエットが必要な方には、「食べたい=気持ち」がある反面「ダイエットしないと危険=事実」という矛盾が生じているわけですが、「食べる」という行動をとるために様々な理由づけをして、この矛盾を解消しようとします。

このように、ダイエットをしない人の中には、認知的不協和理論が働いていることがあります。

 

 

 

まとめ

認知的不協和理論とは、ひとの心と言動に矛盾が生じてしまい、それを解消しようとする心理現象

そのため人間は、どんな行動も正当化しやすく怠けやすい傾向にあります。ですから、必要な時には「認知的不協和理論」を理解して脱することも大切です。

また、このような心理現象は誰でも陥ることがありますので、時には、自分にも他者にも多めにみてあげれるような考えをもてると良いでしょう。

のり
それでは、最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

本記事が、読者さんと、その活動のお役に立てれば幸いです。

 

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