カリギュラ効果とは、人は何かを禁止されると、逆にしたくなってしまう心理傾向。
本記事では、心理の意味や原因、心理的リアクタンスとの違いや日常に潜む具体例について解説していきます。
カリギュラ効果とは
カリギュラ効果とは、人間は物事を禁止されると「やりたい」という気持ちや興味が湧いたり、行動を起こしたくなるという心理現象です。
例:誰かに「見るな」「するな」と言われると、見たくなってしまう気持ち、興味が湧くこと、最終的な言動へ至ることなどに該当する。このように、人は禁止されると「逆の行動を取りたくなる」という生き物です。
カリギュラ効果の由来
カリギュラ効果は、1980年にイタリアとアメリカが合同で作成した「映画:カリギュラ」が由来となっており、この映画は過激なため、一部の地域では公開禁止となったそうですが、その反発によって大ヒットとなったことが理由で、心理用語にも使われるようになりました。
カリギュラ効果が発動する原因
カリギュラ効果が発動する原因は、本能的欲求(自由でありたい。選択・行動を自分で決めたい)からくるものです。
そのため、「するな」というように阻害されるものに対して、逆の気持ちが芽生え、その結果、言動に至りやすくなるわけです。
関連:心理的リアクタンスとの違い
カリギュラ効果には「心理的リアクタンス理論」が関係していますが、それぞれは違うものです。
理論の復習:人は自由を奪われると、反発・反抗したくなる。その原因は生まれながらに得た本能的欲求(自由でありたい、選択・行動は自分で決めたい)からくるのである。
カリギュラ効果は、心理的リアクタンス理論が基となり、より具体的に言語化された心理現象を表します。
要するに、元々は「心理的リアクタンス理論」があり、行動パターンを分けて言語化したものが「カリギュラ効果」へ分類したというわけです。
そのため、2つは基となる欲求(原因)は同じでも「具体的に湧き上がる気持ち・行動が異なる」という点では違います。
日常に潜む「カリギュラ効果」
- 恋愛
- 我慢してるもの
- ビジネスでの活用
ここでは、日常に潜んでいる「カリギュラ効果」について見ていきましょう。
1. 恋愛
周りから反対されるほど「恋が盛り上がる」という話を聞いたことがある方は多いでしょう。
または、友人や知人に対して「あの人は良くないと思う」と言って止めても、「ますます逆の行動をとってしまった」などの経験がある方もいるのではないでしょうか。
このようになってしまう原因は、「周りからの反対」という部分にカリギュラ効果が働いているからです。
要するに、反対されることによって「逆にうまく恋愛してやろう」と無意識に思わせてしまっているわけです。
ですから、このように「相手に行動を促したい時」などは、選択肢をもうけるようにましょう。
そうるすことで、相手は「自分の意思で行動してる」という実感が持てるようになるので、自然と行動してくれやすくなります。
2. 我慢してるもの
人が我慢をしてるときにも、カリギュラ効果は働きます。
例えば、お酒・タバコをやめよう、お菓子・ご飯の食べ過ぎをやめよう、など。
これらの行動は、自分に対して「禁止している」ため、逆に興味が湧いてしまいます。
そのため、吸ったらダメだ、飲んだらダメだ、食べたらダメだと思い過ぎずに、少しづつ減らしていく方が良いでしょう。
3. ビジネスでの活用例
私たちの身の回りは、ビジネスによって発展されられています。
そのため、商品を売るため、広告を見てもらうため、興味を持ってもらうためには、カリギュラ効果を活用する例も少なくありません。
ここでは、実際どのようにして「カリギュラ効果をビジネスに応用しているのか?」見ていきましょう。
- 〇〇な方はご遠慮ください。
- 心臓の悪い方は見ないでください。
- この商品、〇〇な人にはお勧めできません。
など、このようなキャッチフレーズを見たことがあるでしょう。
これらは、禁止することで興味を湧き立てるために、カリギュラ効果を応用したものです。
まとめ
カリギュラ効果とは、人は何かを禁止されると、逆にしたくなってしまう心理傾向。
そのため、教育現場やお子さんへの「伝え方」には気をつける必要があるでしょう。
それでは、最後まで読んでいただきありがとうございました。
本記事が、読者さんのお役に立てると幸いです。